市長の企業訪問記

株式会社FJコンポジット

訪問日:2024年02月01日(木)

 今回訪問した企業は、
千歳オフィス・アルカディアに立地する「株式会社FJコンポジット」です。

 2002(平成14)年に静岡県富士市で創業、2015(平成27)年に千歳市に完全移転をされました。北海道の大学をご卒業された後にお勤めされた民間企業を退職し脱サラして起業されたという津島社長。
 「自分でやりたいことをするため、退職して起業した。」
 「会社を辞めてまでやるからには、大志をもってチャレンジしたい。」
 「ものづくりを通して社会貢献したい。」
という、津島社長の信念や探求心の賜であるFJコンポジットの製品は、どれも”オンリーワン”です。

 まずは、企業概要について、津島社長からお話を伺いました。
 株式会社FJコンポジットは、複合材料による電子材料を製造するベンチャー企業として2002(平成14)年資本金300万円でスタートしました。
 独自の技術で多様な複合材料の製造に成功し順調に増資しており、現在は資本金22億円の企業まで成長したそうです。
 2015(平成27)年に、千歳市に自社工場を建設、完全移転をされましたが、その後2019(令和元)年には第2工場、2022(令和4)年には第3工場を敷地内に建設されました。
 「社員数も移転当初の5名から30名以上増えましたよ。」
 とお話されていたのはちょうど一年前。
 なんと、現在は78名もいらっしゃるとか!
 それもそのはず、昨年2023(令和5)年には、臨空工業団地の空き工場を第4工場として取得され、ちょうど改修が終わって試運転を始めるところだそうです。
 このため、従業員を毎月のように採用しており、採用する方の年代も様々で50歳代の方も活躍されているとのこと。
 また、本州から北海道での生活にあこがれて、移住されてきた方もいらっしゃるとか。

 社会的に人材不足が大きな課題である中、なぜこんなにも人材を確保できるのでしょうか。
 それは、FJコンポジットではすべて「正社員」として募集・採用しているからで、津島社長曰く「人材不足の社会の中では、派遣社員はいなくなるだろう」とのことです。
 工場をご案内いただくと・・・
 専門的な部分はすべて自動化されていました。このため、極端に言うと「昨日入った人がすぐに働ける」という環境です。

 ただ、どんなに自動化が進んでも、その意味が分かっていなければ、技術の伝承ができません。
 10年ほどの経験を積んでそれが培われるのだそうです。
 FJコンポジットの製品は、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などの電装部品、大型蓄電池の電極材、5G通信用デバイスのヒートシンクなど、次世代の社会で使用される製品に使用されており、その出荷先は海外が80%を超えています。
 営業部を設けておらず、既存のお客さんがお客さんを紹介していただける、というようなクチコミのみで業界での認知度を上げてこられました。
 千歳での操業について、こんなうれしいお言葉をいただきました。
 ・千歳市の職員は大変親切に寄り添ってくれる。
 ・千歳は自然が豊かで四季折々に楽しんで過ごすことができる。
 ・交通アクセスが良いので、材料の調達や製品の輸送など大変便利である。特に、海外との取引が多いため、メリットが大きい。

 社長はマラソンが趣味で年間を通して様々な大会に参加されているとのことで、日々の練習では千歳川沿いをランニングし千歳の自然を堪能しているそうです。
 千歳市は、スポーツ合宿を積極的に誘致しており、有名な選手とすれ違ったこともあるそうですよ!
 最後に、どのような人材を求めているのかと伺ったところ
 「明るく、人を喜ばせる人」というお返事でした。

 会社の規則というものは特にないけれど、
 ”Be gentleman”という信念を持ち、自分で判断する社員であること、
 ”すべての仕事はサービス業”であるため、すべての人が幸せになるための行動をとれる社員であること
 これらを基本理念としているとのことでした。

 ものづくりへの熱い想いと、仕事に真摯に向き合うその姿勢に触れ、
 FJコンポジットの今後の活躍がますます楽しみになりました!
 未来を担う製品を千歳から世界へ発信していただくべく、引き続きしっかりとサポートさせていただきます。
           左から2人目が社長の津島栄樹さん


 会社のホームページがリニューアルされたそうです。ぜひ、ご覧ください!
 https://www.fj-composite.com/