市長の企業訪問記

凸版印刷株式会社

訪問日:2016年12月21日(水)

 今回訪問した企業は、千歳市第1工業団地に立地する「凸版印刷株式会社」です。
 凸版印刷株式会社千歳工場は、昭和49年に竣工し、軟包装(フィルムの包装資材)の製造から始まり、平成10年には増設して紙器部門を札幌工場より移設。平成20年に軟包装の新棟を増設。平成21年4月から株式会社トッパンパッケージプロダクツとして、主に軟包装や紙器のパッケージ製造を行っています。

 凸版印刷株式会社北海道事業部は、ポスターやチラシ等の情報系の札幌工場と、パッケージの生活環境系の千歳工場、新聞印刷を行うトッパンメディアプリンティング北海道の3つの製造拠点を持っています。札幌工場では、印刷関連のほか、平成26年にコールセンターを開設、事業は順調で拡張、増員しているとのことです。
 千歳工場では、主に軟包装と紙器製造のパッケージ事業を行っており、新千歳空港のお土産売上ランク上位の多くのパッケージは、こちらで印刷製造されているそうです。
 軟包装の製造工程は、印刷基材となるフィルム原紙にグラビア印刷を行い、フィルムを貼り合わせるラミネート工程後、規定巾にスリットし、巻取梱包もしくはヒートシールで袋状にして出荷となります。千歳工場には、グループ内で全国初導入の11色機振分グラビア印刷機が設置されていました。
 酸素を通さない食品等のパッケージフィルムには、従来アルミ箔が使用されていましたが、凸版印刷では、長年培ってきた印刷加工技術から、世界最高水準のバリア性能と安定した品質を持つ透明な「GLフィルム」を開発し、環境配慮型ということもあり、今では透明蒸着フィルムの世界トップシェアを有しているそうです。
 紙器製造工程は、板紙に絵柄を印刷し、表面加工後に打抜き、製品以外の余白部分を毟り、糊代部分を貼合せるサック貼り、梱包して出荷となります。毟り工程では、自動のほかに手作業での工程もあり、その手際の良さに思わず見とれてしまいました。
 穴水北海道事業部長からは、地域に根差して、北海道の地域創生に係る仕事にかかわっていきたいとのお言葉をいただきました。グループとして、印刷関連事業のほか、これまで培ってきたマーケティング力を応用し、観光とヘルスケアの2本柱にも力を入れて、地域に貢献をしたいとのことでした。
 千歳工場では、今後も伸長が見込まれております観光土産のパッケージ製造も扱っており、今後の設備投資や新たな雇用に繋がる事業の拡大を期待しております。
 穴水北海道事業部長をはじめ、お忙しい中ご対応いただきました山根工場長や皆様に改めて感謝いたします。